せっかく温度によって味の変わる、世界的にも珍しいお酒なんだもん、どうせなら、冷酒だけじゃなくて、お燗でも日本酒を楽しんでもらいたい。
酒は純米、燗ならなお良し。皆も飲もうじゃないか!お燗酒!
ということで日本酒大好きな私の個人的嗜好を盛大にぶつけましたが、今回はそんな私が特にオススメしたい酒蔵「梅津酒造」さん、「福羅酒造」さんのお酒をご紹介。
どちらも鳥取県の酒蔵さんです。
まず紹介するのは、梅津酒造の梅酒「良熟 梅の酒 野花(のきょう)」。
普通の梅酒は蒸留酒を使いますが、こちらは、このお酒のためだけに造った日本酒に、鳥取県湯梨浜町(ゆりはまちょう)特産の「野花梅」を、2年以上漬け込んだまま熟成させた梅酒です。
日本酒は苦手だけど梅酒はすき!
そんな方にまずぜひ飲んでもらいたいお酒です。
ゆっくりしっかり火を入れることで香りとうま味が際だつので、お湯割りじゃなくて、ぜひお燗で飲んでみてください。まろやかな風味にうっとりするはず!熟成した梅のとろりとした舌ざわりが特徴のお酒ですが、写真の梅おりバージョンは、よりどろっとしていて、梅そのものを食べているかのような仕上がりになっています。芳醇な香りと、口に含んだ時のほどよい甘さと酸味に心震えること間違いなし!バニラアイスやかき氷にかけると、大人の贅沢な甘味になります。絶品。
「梅津の生酛(きもと)」も、燗映えするお酒。
「29BY仏法僧(ぶっぽうそう)ラベル」は、左の笊(ざる)酒よりも右のおり酒の方がミルキー。お米感を楽しみたければ笊酒を選んでみてください。とても濃いお酒なので、一度水で割ってからお燗する「割り水燗」での呑み方がおススメ。
続いては、こちら、福羅酒造「山陰東郷」。
その中でも今回紹介するのは、「29BY炭酸割りラベル 強力(ごうりき)甘口」!写真では左のラベルのもの。
お燗ビギナーさんはまず、氷を入れて飲むか、炭酸と1:1で割って冷たい状態で飲んでみてください。日本酒って炭酸で割っていいの!?なんて声も聞こえてきそうですが、割る事で、微発泡の白ワインのようになります♡すぅっと優しく溶け込む甘さ。多分女の子すごく好き、これ。
お燗酒への導入酒かつ、「とりあえずビールで!」の感覚で「とりあえず炭酸割りで!」と飲んでもらうことがコンセプトなだけあって、するする飲みやすい!炭酸割りを楽しんだら次は、燗につけてみましょう。
お燗にすると、より甘味を感じ、さらに旨味が広がり、ほっこりとした味わいに。残留感がないので、濃いけどさっぱりと飲めますよ。もちろん、冷めていく過程でも味の変化を楽しむことができます。
もう少し濃厚な味わいを楽しみたい方は、27BY玉栄(たまさかえ) 甘口なんてどうでしょう?熟成しているので色が緑茶のよう!お米の甘味がしっかりするので、お肉が合います。餃子もおススメ。
ちなみに、同じ27BY 玉栄、も辛口になると、甘口よりすっきりした味わいになります。
同じお酒でも、日本酒度・酸度がかわるだけでガラリと味が全然変わってくるところも、日本酒のおもしろいところ。
さあ、ここまで来たら飲んでみたくなったんじゃない?
こちらで紹介した梅津酒造・福羅酒造のお酒は、大阪・梅田からたった一駅の福島駅近く「井上酒店」さんで取り扱っています!
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とても趣きのある店構えで日本酒のラインナップがとても充実しています。
どんなものが飲みたいかを聞けば、優しい店主さんがおススメのものを選んでくださいますし、旅行のお土産として日本酒を考えている海外の方も、気軽に買いに来られる場所です。是非行ってみてはいかがですか?そして、渡すときにはぜひ!粋な飲み方として「お燗」を勧めてあげてくださいね。
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前回は日本酒の選び方を紹介しましたが、今回は、日本酒のいろいろな飲み方を紹介します!
(前回の記事はこちら)
【日本酒好きの女子が教える!目指せ!日本酒マスター!~日本酒の選び方編~】
まず、日本酒は飲む温度によって、呼び名が変わります。
飛び切り燗…55℃~(めっっっちゃ熱い) 熱 燗…50℃ 上 燗…45℃ ぬる燗…40℃ 人肌燗…35℃ 日向燗…30℃ 冷 や…20~25℃(常温) 涼冷え…15℃ 花冷え…10℃(冷蔵庫で冷やしたくらい) 雪冷え…5℃ みぞれ酒…0℃(かき氷みたいな感じ)
風情や趣を大切にする日本らしい呼び名ですね。もちろん、それぞれに味わいも変化します。居酒屋で「冷で」って頼んで出てくるのは花冷えのものが多いのではないでしょうか。
香りと甘みを感じやすい吟醸・大吟醸は冷たくするとスッキリと味わえてちょうどいい気がします。みぞれ酒はかき氷みたいでデザート感覚で楽しめます。
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凍結梅酒なんて、まんまかき氷だからさくっと食べちゃえるの、恐ろしい…
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イメージしてみてください。お弁当に入っている冷ご飯よりも、温か~いほかほかごはんが、やっぱりおいしくない?ってことは、ほぼお米でできている日本酒が、温めておいしくないわけがないんです。
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特に、酸度の高いお酒や、熟成したお酒は、温めることでまろやかになり、香りが広がる気がします。また、純米酒や、生酛・山廃は「お燗にしておいしい=燗映え」すると言われています。
さらに、温かいお酒の方が、冷やしたお酒に比べてアルコールのめぐりが速いので、「自分が酔っている」ことに気づきやすい。だから、適度な量のお酒を楽しむことができる!
「日本酒飲むと悪酔いする…」ってなる方は、冷たいお酒をぐいっと飲んで、後からガッとアルコールが回ってくるというパターンが多いと思います。
自分の酔いのペースがわからない人にも温かいお酒はおススメなんですよ。
ちなみに、燗につけたお酒の温度が下がっていくことを「燗冷まし」といいますが、これがまた、温める前とは風味がまるで変わるのよ。日本酒の不思議な魅力の一つ。最高。素敵。
(逆に、燗冷ましがおいしくないお酒もあって、「燗崩れ」といいます)
日本酒も、割って飲んでもいいんです。炭酸割り専用のものも販売されています。
「サムライロック」など、カクテルとして有名なものもありますよね。
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もちろん、水で割ってもOK。
「原酒(日本酒を造る上での「加水」の工程を行わないお酒)」などのアルコール度数が高いお酒、熟成したような濃い味わいのお酒は割ると、アルコール度数も下がり、飲みやすくなります。
特に、「割り水燗(水で割った日本酒をお燗にしたもの)」は、より味わいがまろやかに柔らかくなるの。割っても味が薄まったと感じないポテンシャルの高さにビックリするはず。
わたしは日本酒(特に燗酒)が好きです。勿論はじめは何の知識もなかったし、まだまだ勉強中です。
飲みに行けば行くほど、「このお酒は冷酒で飲んだ時はあんまりだと思っていたけどお燗で飲んだらおいしいな」とか、「こっちのお酒はお燗より冷たいほうが自分の好みかも」とか、徐々に自分の好みがわかってきます。
前回も含め、ここに書いてあることはあくまでもわたしの主観。ぜひいろいろなお酒をいろいろなお料理に合わせて楽しんで、自分の好みを見つけてください。(その時はぜひ、日本酒の取り揃えが良いお店に行ってみてくださいね!好みを聞いてくれたり、何よりそのお酒に適した温度でお酒を提供してくれます。)
そして、日本酒をもっと身近に、もっと自由に、一緒に楽しみましょう!
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